「ありのまま」の身体 読了
「ありのまま」の身体
藤島陽子
YouTubeでおすすめされているのを見て買いました
私自身は、自分の身体に対するコンプレックスが強いというわけではありません
もちろん自分の顔や体を見て「ここはちょっとな」とか「ここはもう少しこうだったら」と思うことはあります
それに対して拒否的ではないですし、精神的な苦痛は強くない、というか鏡を見ていなかったら忘れる程度です
それでも自分が持つルッキズムはしばしば意識します
痩せているから、太っているから、筋肉がついているからついていないから、目に力がこもっているから、身なりや髪型を整えているから整えていないから、等々
まるで意識していなかったら勝手に猫背になって鏡を見てつい姿勢を正さねばと思い出すように、ふとした時に自分の無意識の差別/区別について思い至りますが、常日頃から頭の中に心の中にそのことを改めようと思い続けることができていないと感じます
ルッキズムとは、ルッキズムはどうやって脱出/克服するのか、が知りたくて、普段手にしない容姿や美しさに関する本を手に取った次第です
(以下、本の内容を含みます)
30代後半男性でtwitterやらない勢として、いかに美に関する時代の流れや考え方について、知らないことが多いか、、、普段読まない分野だからこそ新しいことを多く知ることができました
#BoPo、知りませんでした
Body Positive、2010年代後半頃からの流れで、いかに自分の体を美しく調えていくかや、肌の色、体の太さ細さ、顔立ちなどがいかに整っているかではなく、今の自分や他人の身体をポジティブに捉えること、多様な体型を肯定的すること、だそうです
すなわち、ルッキズムと反対の考えです
そもそも美醜とは、文化や時代に大きく左右されます
浮世絵に描かれた美人の顔は、今テレビでみる典型的な美人の顔立ちとは大きく違いますし、もっと近い10年前や20年前の流行であったファッションやメイクは今では理解されづらいものもあると思います
本でも例示されている通り、ある国ではふくよかな女性の方が美しいと考えられているため、幼少期から大量のミルクを摂取するように教えられて食欲増進剤を使用することさえあるそうです
逆に日本では小児や思春期での痩せの比率が増えているとのこと
今の世間が捉えている美しいの基準は、10年前とは違うしすなわち10年後には変わっているかもしれないし、同時代でも国や地域を変えれば基準が違う
それだったら、少なくとも自分が持つ「美しい」と思う気持ちは、世間がもつ基準や流行に流されることはない
もちろんそれらが偶然一致することもあるので、常に逆張りするのではなく、果たして他の人が美しいとしているものについて、自分も同じように思うかということを自分に問いかけることが必要
基準を周りに委ねないということも大事ですが、それ以上に、世間的な美しく「ない」ものについて、安易に自分も同調してその人に負の感情を持ってしまうということは、意識して避けるべきである
これがルッキズムに反する考え方、bopoに繋がる考え方ですね
この本では美しさを追求する努力を否定するものではないと度々触れられているし、私もそれは同じ意見
体重をキープする、健康的な食事を摂る、筋肉をつける、メイク・服装・髪型といった身だしなみを整える
これらは時間も労力もかかるし、継続することは簡単なことではない
でも運動をしてスッキリしたり、良い食事をとってリフレッシュしたり、鏡の前で自分にうなずくこともある
努力の結果として得られた自分は、内的にも外的にも評価を受けることで自信につながることがある
男女問わず美を追求することで得られるパワーがあるのは、事実だと思う
大切なのは、美を追求することに捉われたり縛られたりしないこと、自分の基準を他人に当てはめて低く見ることのないこと
本の中では数多くの具体例が書かれていて(知らないことばかりで感嘆の嵐)、ビジネスやマーケットとの関連についても触れられている
とても読み応えがありました
最後に、自分が知りたかった、では自分の中でのルッキズムとどう対峙してどう乗り越えていくかについて
末尾にある文章がとても印象的でした
規範的な美しさに縛られることは、もう止めよう。
それでも、「美しく」あろう。やはり「美しい」方がいい。
堂々巡りの割り切れない状況がつづくなかでも、
自分なりの強さを得ることができればきっと、
この状況を器用に乗り切っていけるのだろう。
美しさを追求することは大事
美しさに捉われないことも大事
その両立が大事だけど達成するのは難しいね、ということでした
簡単には答えが出ないこと、画一的な処方箋なんてないこと、を深く理解できる内容でした
まだまだこれから考え続けていく必要のあるテーマです